調査期間:2024年03月04日~2024年03月11日 |
厚生労働省は2024年2月19日、不適切な飲酒を減らすため「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しました。
これは、飲酒によるリスクやさまざまな状況下における相応の飲酒量・飲酒行動の判断を明確にするためのガイドラインです。
特に、生活習慣病のリスクを伴う1日当たりの「純アルコール量」として、男性で40グラム以上、女性で20グラム以上の基準を設けており、具体的な例は以下の通りです。
【純アルコール量 20g相当の例】
度数が5%のビール:ロング缶や中瓶1本にあたる500ミリリットル |
男女で差異はありますが、ガイドラインで基準とされた例にはさまざまな声が上がり、SNSなどでも話題を呼びました。
そこで、オフィスギフト(https://www.officegift.jp/)では、300名の20〜70代以上の男女を対象に「厚生労働省による飲酒ガイドライン」についてのアンケート調査を行いました。
みなさんがこのガイドラインに対してどのように思っているのか、紹介するのでぜひご覧ください。
★飲酒ガイドラインについて一定の考慮をする方は全体の65%★
(N=300名、単一回答。2024年03月04日~2024年03月11日に実施したインターネット調査による)
「厚生労働省が公表した飲酒ガイドラインについてどのように考えますか?」という質問をしたところ、「考慮しなければならない」「ある程度考慮する」と回答した方は全体の65%に及びました。
それぞれの回答別の理由は以下の通りです。
★考慮しなければならないと回答した方の理由
「この飲酒ガイドラインを見て、思っていたより少量のアルコールでも生活習慣病のリスクを高めるのだなと感じたから。一日でビール500ミリリットルなど飲む人はたくさんいるだろうと思うから。(30代女性、飲み会でのみ飲む程度)」
「年を取ってきたので、健康に気をつけなければと思っていたので、これをきっかけにお酒の量を減らしたいです。(60代女性、ほとんど毎日飲む)」
「自分の健康だけてなく、一緒に飲む相手のことも考えなくてはいけない時代になったと思うから。(40代男性、週に2〜3回飲む)」
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発表された飲酒ガイドラインについて、まず思っていたより少量でも生活習慣病のリスクがあることに驚いた方が多いようです。
なかでも、健康意識がもともと高い方や年齢から健康に気を遣い始めた方にとって、このガイドラインは考慮する余地のあるものであるといえるでしょう。
また、お酒を飲みすぎることで周りに迷惑をかけたり、印象を悪くしてしまったりする行為が目立ってしまう場合があるため、これを機に考慮すべきという意見もありました。
★ある程度考慮すると回答した方の理由
「飲み過ぎは体に良くないと思うからです。が、その人それぞれの許容範囲が違うので、一律に決めなくてもいいのではないかと思い、ある程度としました。(40代女性、週に1回程度飲む)」
「健康のためなので、ある程度は考慮すると思いますが、もう少し飲みたいので飲んでしまうかもしれません。(40代女性、週に1回程度飲む)」
「根拠のあるガイドラインだと思いますので、自分のためにも考慮はすべきだと思います。
ただ、お酒が好きなこともそれなりに大事にしたいと思っているので、少しづつですが習慣を変えていけたら良いと考えています。(20代女性、ほとんど毎日飲む)」
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「ある程度考慮する」と回答した方についても「考慮しなければならない」と回答した方と同様に、ガイドラインによって自身の健康や周りへの影響を考え始めた方が多いようです。
ただし、今まで飲酒を習慣としてきた方にとっては、ガイドラインが発表されたからと言ってすぐに変化があるとは考えづらいでしょう。
厚生労働省が発表した科学的根拠に基づいたガイドラインであるため、考慮すべきだと感じつつも、すぐに習慣を変えることの難しさが「ある程度考慮する」の票数に表れています。
★あまり考慮しないと回答した方の理由
「厚生労働省が公表しているのだから科学的根拠に基づいたものとして、健康的な生活を送るためには必要な基準だと考えるが、ストレスを発散して生きていく、生活していくためにもお酒は欠かせないから。(20代女性、ほとんど毎日飲む)」
「お酒があるからその日の仕事を頑張れるので、その自由はとられたくない。(30代男性、ほとんど毎日飲む)」
「お酒が好きなので、ビールの缶一本で我慢するのは逆にストレスになりそう。(30代女性、週に2〜3回飲む)」
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「考慮しなければならない」「ある程度考慮する」と回答した方と比べて、そもそも毎日飲んだり週に複数回は飲んだりする方が多い傾向にありました。
そのような方々は、お酒を飲むことでストレスを発散したり一日の疲れをいやしたりする方も多く、あくまで法的拘束力のないガイドラインに対してあまり考慮はしないようです。
★考慮しないと回答した方の理由
「実際飲む人にとっては、この量は少なすぎると思う(40代男性、毎日飲む)」
「個人差があるので、人それぞれ経験を積み重ねて判断すればいいと思う。(30代男性、ほとんど毎日飲む)」
「飲み会で乾杯をしたら終わりの量なので、会がしらけると思います。(40代男性、毎日飲む)」
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SNSでも話題に挙がりましたが、ガイドラインの定めた基準は日常的にお酒を飲む方にとっては非常に少ないものです。
また、体質などによってもアルコール分解量が異なるため、ガイドラインの基準は一概に正しいとは言えず、今までの経験などから自身の適量を判断すべきだという意見もありました。
★ガイドラインについて考慮する方が多い一方で、今後の飲酒意識が変わる方は全体の約31%と少なめ!★
(N=300名、単一回答。2024年03月04日~2024年03月11日に実施したインターネット調査による)
厚生労働省が公表した飲酒ガイドラインについて、一定の考慮をする方は全体の65%を占めましたが、ガイドラインによって今後の飲酒意識が変わる方は全体の約31%と少ない傾向にありました。
なぜ、両者には乖離があるのでしょうか?
下記で、「今後の飲酒意識に変化はない」と回答した方の意見を紹介していきます。
「自分自身で自分の体のことをちゃんと感じて管理できているので、特に変化することはありません。(40代女性、毎日飲む)」
「実際自宅で飲む分には自分で制限が出来るけど、一緒に飲む相手によって、飲む量や飲むアルコールの種類も変わると思うから。(30代女性、週に2〜3回飲む)」
「元々それほど飲めないので、ガイドラインを超えることはほぼないから。(50代女性、週に2〜3回飲む)」
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そもそも「飲み会でのみ飲む程度」「週に1回程度飲む」方であれば、ガイドラインの基準を超えていない方も多く、そこまで気にはしていないようです。
しかし、それでも大きく乖離が起きている理由としては、そもそも飲酒ガイドラインはあくまで指針であって、飲酒意識に影響を与えるほどではないと考えている方が多いことが挙げられるでしょう。
最近は、健康意識の向上により日頃から体調管理に気を遣って生活している方も多く、あくまで自己管理のもとでの飲酒であれば問題ないと考えている方が多いようです。
また、飲み会などの場では付き合いもあり、どうしてもアルコール量を制限しにくい場合もあるため、健康面だけに気を遣えばよいというわけではないでしょう。
★今後のお酒に関する市場は「縮小傾向になる派」と「変わらない派」が拮抗★
近年、政府による飲酒ガイドラインの発表やストロング系酎ハイからの大手メーカー撤退など、お酒にまつわる動きが活発化していますが、みなさんは今後のお酒市場がどのように変化すると考えているのでしょうか。
(N=300名、単一回答。2024年03月04日~2024年03月11日に実施したインターネット調査による)
結果としては、「縮小傾向になる」「変わらない」と回答した方の票数はほとんど拮抗しており、反対に「拡大傾向になる」と回答した方は全体で見ると少数意見でした。
なかでも、「縮小傾向になる派」と「変わらない派」の意見をピックアップしてお伝えします。
【縮小傾向になる派】
「健康志向だし、コンプラが厳しいので縮小しそう。(30代女性、週に1回程度飲む)」
「若い人はあまり飲まないと見聞きしたことがあるし、メーカーも考えるのではないかと思う。(40代女性、飲み会でのみ飲む程度)」
「ガイドラインが出る出ないにかかわらず、お酒の値段もだんだん上がってきているので縮小傾向にあるのではないかなと思います。特にストロング系は安価で酔いやすいので、それがなくなってしまうとなると、若い人は飲まなくなるかもしれないです。(20代女性、ほとんど毎日飲む)」
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【変わらない派】
「飲酒をする習慣は人によってはなかなか変えられない人が多くいると思うので、お酒の市場も変わっていくのには時間がかかると思う。(30代女性、飲み会でのみ飲む程度)」
「健康的な低アルコールの美味しいものが増えそうなので、そちらは拡大するのではないかと思う。(40代女性、飲み会でのみ飲む程度)」
「最近はノンアルコールビール・ハイボールの銘柄が反対に多くなっており、お酒という大きな区切りで考えれば市場は変わらないと思います。(30代女性、毎日飲む)」
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今回のアンケートでは、飲酒ガイドラインの影響によって市場が変化するといった意見はほとんどありませんでした。
しかし、若者のお酒離れや国民全体の健康意識の向上によって、市場は縮小傾向になると予想している方がいました。
また、変わらない派はストロング系の市場は縮小していくが、とってかわるノンアルコール系やハイボール系が市場を拡大するため、結果としてはそこまで変わらないのではないかといった意見が多い傾向にあります。
加えて、飲酒の習慣は広く深く根付いているため、変化が起きるとしても時間がかかるといった意見もみられました。
★お酒類のプレゼント需要に大きな変化はナシ!★
お酒はご自身で楽しむだけでなく、お祝い事などのプレゼントとして渡す機会もありますが、飲酒ガイドラインの公表による需要の変化はあるのでしょうか?
(N=300名、単一回答。2024年03月04日~2024年03月11日に実施したインターネット調査による)
結果として、今のところ飲酒ガイドラインの公表によるプレゼント需要の変化はないという方が全体の77%を占めています。
それぞれの主な意見は、以下の通りです。
【お酒のプレゼント需要に変化はない】
「自分のことは気を付ける人も多いが、他の人の健康まで気にする人はあまりいないと思うから。(30代女性、飲み会でのみ飲む程度)」
「お酒が好きな人は好きだし、プレゼントになるような高級なお酒に関しては需要は変わらないんじゃないかなと思うため(30代女性、週に2〜3回飲む)」
「お酒が好きな人にプレゼントするのだから喜んでもらえるだろうしガイドラインは関係ないと思います。(40代女性、ほとんど毎日飲む)」
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【お酒のプレゼント需要に変化がある】
「当たり障りのないプレゼントとして選択されるお酒類を取り敢えずではなく用途や量を考えたプレゼントに変わって行くでしょう。もっと身近な物に変わるでしょうし、飲む人飲まない人関係なく喜ばれる様に贈る側の意識改革も進みます。(40代男性、週に2〜3回飲む)」
「誰かにプレゼントを贈ることを想定した時、相手の健康を考えてお酒を選ぶのは控えると思うから。同じような考えの人は他にもいると思うので、プレゼントの需要が多少減ると考える。(20代女性、週に2〜3回飲む)」
「よっぽどお酒が好きな人にプレゼントするのであれば良いが、そうでない人にはプレゼントしにくくなるから。(30代女性、週に1回程度飲む)」
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変化はないと回答した方は、今までのアンケート結果と同様に、お酒が好きな人にとってはガイドラインの内容は飲酒意識を左右するものではないため、お酒のプレゼント需要に関しても変化はないと考えています。
反対に変化があると回答した方は、相手の健康を考えたときにとりあえずお酒ではなく、健康にも良くより喜ばれる代替商品へと変わっていく可能性があると考えていました。
また、ガイドラインの考えなどが今後広く認知されるようになれば、プレゼント品として贈りにくくなることも想定されるとの意見もあります。
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<本記事の監修者>
ギフトコンシェルジュ:冨田仁(Mr.Gift)とみたひとし/トミタヒトシ
喜ばれるギフトを提案する専門ECサイトを5店舗経営。「お祝い」「感謝」「応援」「お礼」…さまざまな心と心のつながりを代弁する贈り物文化に魅了され、カタログギフトのプロデュースを行う。“自己満足に終わらないプレゼントの選定”を得意とし、これまで10,000件以上のギフトの依頼を受けている。
会社名:株式会社ウェブギフト |
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