高血圧患者での比較、毎日飲む人は血管の機能が良好
大西淳子=医学ジャーナリスト
高血圧と診断された人のうち、毎日コーヒーを飲む習慣がある人は、飲まない人よりも血管の機能が良好であることが、日本人を対象とした研究(*1)で明らかになりました。
コーヒーを飲む習慣がある人は血管の機能が良好であることが、高血圧患者を対象とした研究で分かりました。(写真=PIXTA)
コーヒーの健康効果は血管の内皮機能にも及ぶのか
コーヒーが健康にさまざまな利益をもたらすことを示す報告が相次いでいます。しかし、心血管疾患(心筋梗塞や狭心症、脳卒中など)との関係については一貫した結果は示されておらず、特に、高血圧患者の心血管系に対するコーヒーの影響は明らかになっていませんでした。
そこで広島大学の山路貴之氏らは、同大学で健康診断を受けた高血圧の成人患者を対象として、コーヒーを飲まない人と飲む人の血管の健康状態を比較することにしました。研究者たちが注目したのは、内膜、中膜、外膜という3層からなる動脈の、内膜と中膜の機能にコーヒーが及ぼす影響でした。
動脈血管の最も内側に存在する内膜の内皮細胞は、一酸化窒素(NO)をはじめとする、血管を広げる作用のある物質を分泌することにより、血管内皮の機能の維持に貢献しています。内皮機能の障害は、アテローム性動脈硬化(血管の壁の中に粥状のコレステロール〔アテローム〕がたまって隆起し〔プラーク〕、血管が硬く狭くなった状態)の初期から認められます。アテローム性動脈硬化が進行すると、血管の中膜に存在し、血管の伸び縮みを担う血管平滑筋細胞の機能も障害されます。
血管内膜の内皮細胞の機能と、中膜の血管平滑筋細胞の機能を測定すれば、血管が狭くなるなどといった形態学的な変化が現れる前に、動脈硬化のリスクが高まっているかどうかを知ることができ、心血管疾患を予防するための早期の介入が可能になります。
これまでに行われた研究では、生活習慣、たとえば、喫煙習慣や歯磨き習慣、運動習慣が、血管内皮機能や血管平滑筋機能と関係することが示されていました。しかし、コーヒーを飲む習慣との関係については議論が続いていました。
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