Search

Q. 「コーヒーを飲むとカフェインのせいで貧血になる」って本当ですか? [食 ... - All About

Q. 「コーヒーを飲むとカフェインで貧血になる」って本当ですか?

コーヒーを飲む女性

コーヒーのカフェインで貧血リスクが上がる? 本当でしょうか


コーヒーを飲むとカフェインのせいで貧血になると思っている方がいるようです。コーヒーの成分と貧血の関係について、わかりやすく解説します。

Q. 「眠気覚ましにコーヒーをよく飲むのですが、知り合いにカフェインを取りすぎると貧血になると言われました。本当でしょうか?」
 

A. カフェインで貧血にはなりません。通常の食生活ができていれば心配いりません。

私はコーヒーが大好きです。毎日少なくとも2杯、多い日は5杯くらい飲んでいます。

みなさんよくご存じのように、コーヒーには中枢興奮作用をもち眠気覚ましの効果を示す「カフェイン」という化合物が含まれていますが、近年は、カフェインを含むエナジードリンクなどの過剰摂取が健康を害する恐れがあると指摘され、コーヒーについても適正な摂取量が議論の対象になっています。厚生労働省のホームページの「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」に詳しい情報が出ていますので、興味のある方は参考にしてください。

また、世界保健機関(WHO)は、カフェインの胎児への影響はまだ確定していないとしつつも、妊婦のコーヒー摂取量は1日3~4杯までにすることを推奨しています。その他の世界各国でも、一日に2~3杯までが適正量とみなされているようです。ですから、私の場合は、日によっては「飲み過ぎ」に該当するかもしれません。それでも、今まで貧血になったことはありませんから、少なくとも私の場合は、コーヒーを飲み過ぎても貧血になることはないと考えてよいようです。

貧血には、いろいろな種類がありますが、最も多い「鉄欠乏性貧血」は、赤血球中にあって酸素を結合して運ぶよう働く「ヘモグロビン」というタンパク質を構成する鉄が不足して起こる貧血です。成人女性の約25%がこのタイプの貧血状態にあると言われています。健康であっても月経などに伴う出血があることや、妊娠・授乳時にはより多くの鉄分が必要になるので不足しがちになりやすいことが関係しています。また、ダイエット目的で食事を控え過ぎて栄養不足になっている方も少なくありません。

鉄は、私たちの体内で作ることができませんから、失われる分を補うには、食事から摂り入れるしかありません。鉄欠乏性貧血にならないためには、鉄を含んだ食べ物を摂って、消化管から鉄がちゃんと吸収される必要がありますが、コーヒーは鉄の吸収を低下させることがわかっています。ある研究では、ハンバーガーの食事と一緒にコーヒーを飲むと、鉄の吸収が39%減少したと報告されています(Am J Clin Nutr, 37(3): 416-420, 1983)。また別の研究では、パンと一緒にインスタントコーヒーを飲むと、鉄の吸収が 60~90%減少したと報告されています (Br J Nutr, 81(4): 289-295, 1999)。

しかしコーヒーに含まれる成分のうち、カフェインについては、鉄吸収へ及ぼす影響は少ないようです。ある研究(Food Chemistry, 84(3): 383-388, 2004) によれば、カフェイン自体は食事に含まれる鉄の約6%しか結合しないと報告されています。インターネット上には「カフェインが鉄と結合して吸収を阻害する」と説明している記事が散見されますが、それらは根拠のない説明なので、信用しない方がよいでしょう。

一方で、コーヒーには鉄吸収を低下させるタンニンやクロロゲン酸などの成分が含まれています。しかし鉄の吸収の仕組みは複雑です。また、上記の報告に関しても、それぞれハンバーガー、パンと特定の食品との組み合わせでの結果にすぎません。ですから、短絡的に「コーヒーを飲むと鉄が欠乏してしまう」と考えてはいけません。大切なのは、毎日の食事をバランスよく食べることです。

■関連記事

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

Adblock test (Why?)



from "飲む" - Google ニュース https://ift.tt/voN7AuG
via IFTTT

Bagikan Berita Ini

0 Response to "Q. 「コーヒーを飲むとカフェインのせいで貧血になる」って本当ですか? [食 ... - All About"

Post a Comment

Powered by Blogger.