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辞書をツマミに酒飲むテレ東の斬新バラエティーがウケる理由 MC麒麟・川島明と番組Pが分析 - デイリースポーツ

 辞書を片手に、お酒を飲みながら、言葉を探究するテレビ東京系「川島明の辞書で呑む」(木曜、深夜1・00)が、今年1月と4月放送の特番の反響を受け、16日に7週連続の放送がスタートした。見慣れない日本語を探し、大衆居酒屋で語らう史上初の日本語トークバラエティー。なぜこんな言葉が辞書に載っているのか?芸人と辞書編さん者を交え、熱い議論を交わす。斬新な番組の魅力をMCの麒麟・川島明(45)と株木亘プロデューサーに聞いた。

 お酒がなんでもそろい、炭火焼き鳥がおいしい大衆居酒屋で辞書を手に、出演者が飲みながら、見慣れない言葉を探し合う。

 これまでの収録では、いずれも放送枠には収まらないほどの大盛り上がりになったという。麒麟・川島は「本当は第1回は『あいうえお』全部のはずだったんですが、スタッフから『あ』だけで終わってくれとなったんです。無理かなと思ったんですけど、全然、無理ではなくて、気が付いたら2時間ぐらいご飯を食べて、飲んでいました。ほんまに楽しいですよ」。聞き慣れない言葉が出るわ、出るわ、で酒が進む。「言うたら食材、メニューが多過ぎて、どれを頼もうかなという、状態です」と笑った。

 単純に知らない言葉を深掘りするだけではないのが、この番組の特筆すべきところ。辞書に掲載されている擬人化した“擬人名”の言葉探しで酒が進むこともある。

 「い」の放送では、マヂカルラブリー・村上が「石部金吉(いしべきんきち)」なる言葉を発見。「浮世草子」に記された融通のきかない武士からついた言葉で、ここから出演者はほかの人名探しに夢中になる。「小言幸兵衛」(こごとこうべい・口うるさく注意してくる人)「藪医竹庵」(やぶいちくあん・藪医者の人名めかした表現)など、いずれも江戸時代から伝えられてきた言葉を発見するという、想定外の気が抜けない展開になっていく。

 川島は「自分だけの掘り出し物を見つけたいみたいな時間になって、黙る時間があるんです。不思議な感覚で、みんなお酒を飲んでいるけど、なんかこれええ言葉やなって言われたいから、めっちゃ探し出す時間があって、それが面白い時間ですよね」と解説する。

 人気番組「モヤモヤさまぁ~ず2」のプロデューサーも務める株木氏は「歩いて発見する番組もあれば、近い距離で、6人が辞書だけで見つめ合っての発見もある。辞書という一人で向いて調べるものを、共通のツールとして使うというのは、なかなかない体験。だから皆さん面白がる」と秘けつを明かし「何年かけてもテレビ東京でやっていきたい」と力を込める。

 酒宴を華やかにするため、今後も出演する“辞書呑人”の趣向を凝らしていく。現在はアーティスト・ミュージシャン枠、作家・小説家枠、芸人枠があるが、30日放送の「え」に出演するギャル芸人、エルフ・荒川の奮闘ぶりから、川島は「辞書と遠いのがギャルかなと思うのでギャル枠も設けられれば」と話した。株木プロデューサーは「スポーツ選手とか、その道を究めたという人も違う価値観と目線があるので、そういった方も面白い」と一流アスリート枠など、理想を膨らませる。今後の出演者にも注目だ。

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